認知症てなに
学生団体DUS夏休み企画
経緯
DUSの8月の会は日野市地域包括支援センターの辻澤さんと高齢福祉課の森口さんにゲストとしてきていただき、
「認知症って何?」というテーマでお話をしていただきました。前半は「認知症サポーター養成講座」という形でお話をしていただき、
後半は私たちの間から出てきた質問などに答えていただく形になりました。
認知症サポーター
認知症サポーター養成講座とは、認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を見守る認知症サポーターを養成する講座で、
各地域や自治体で開催されています。受講すると、厚生労働省から認知症サポーターと認められ、
オレンジ色のリストバンド(最近はカードに変更になっている自治体もある様です)を授けられます。
認知症ってなに
皆さん、認知症という病気を耳にしたことがあるでしょうか?
おそらく大半の方が、この病気の名を耳にした事があると思います。
では、その認知症とはどの様な症状があり、どの様な治療法があるのでしょうか。
認知症の方が町にいたら、どのように対応すればいいのでしょうか?
知識として知っておきたい認知症の概要と、実際に今後自分達もなりうる認知症に対してどの様にアプローチしたら良いのか、
また、概要を知った上で認知症の方に対してどのように接したら良いのか、多くのトピックについてお話し頂いた内容の一部を
ご紹介しようと思います。
認知症の現状
認知症が注目されている理由の一つに、日本における国民の高齢化という背景があります。
日野市の高齢者(65歳以上)の割合は人口の4分の一、つまり4人に一人が高齢者という現状です。
認知症とはどんな病気か?
認知症とはいろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったために様々な障害がおこり、
判断力や記憶力が損なわれ、生活するうえで支障が出ている状態、この状態が6か月以上続くと「認知症」となります。
症状として物忘れなどをよく聞きますが、誰もが年を取ると起こる、加齢による物忘れとは大きな違いがあります。
加齢による物忘れは体験の一部を忘れるが、ヒントを与えられると思いだせる。
時間や場所の見当がつく、日常生活に支障はない、物忘れに対して自覚があるのに対し、
認知症による物忘れは体験全体を忘れる、ヒントを与えられても思い出せない。
時間や場所の見当がつかない、日常生活に支障が出る、物忘れに対し自覚がない、といった違いがあります。
脳が損傷されてしまう病気なので記憶障害も起き、町で迷って徘徊してしまうことなども起こります。
認知症の治療など
認知症は誰でもいずれなる可能性があります。
完全に治るものではありませんが、早い段階で気づけば薬で進行を遅らせたり、本人の記憶や意識の明確なうちに今後の生活へ備え、
ストレスやトラブルを減らすことができるので、早期の受診、治療が重要になってきます。
また、なる前から規則正しい食事と適度な運動で脳を活性化することが予防になります。
認知症の人と接するとき
認知症の人を「病気」の人ととらえると偏見の対象にもなってしまいかねません。病気を抱えた「人」を理解する意識が大切です。町で困っていそうな人を見かけたら、まずは見守り、声をかけるときは正面から、優しくはっきりと話す、余裕をもってゆっくり対応する
ことや、驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけないという3つの「ない」を意識しましょう。
皆さんから出た質問
Q 認知症になって死ぬことはあるんですか?
A 脳の病気なのでそれ自体で死ぬわけじゃないですが、だんだんに臓器とかの機能も低下していって亡くなることが多いです。
Q 若い人でも認知症になるんですか?
A 若い人でも50代とかでごく稀にいらっしゃいます。
若年性認知症といって、その疑いがある方が相談できる若年性認知症センターが日野市にもあります。
編集後記
今回の認知症イベントでは、認知症の仕組みについて知れたこともそうですが、
認知症の方とどう接すればいいのかなどを知れてよかったと思います。
また、個人的には認知症に対する考え方が変わりました。
今までは認知症は治らない病気というイメージが強く、「ゼッタイにならないようにしなければ、」と思っていましたが、
認知症は誰もがなる可能性があり、仕方のないことなのでなってからどうするか、というマインドが大切なんだと感じました。
認知症の方の相談やサポートの面で、日野市では様々なことをやっていることもお話の中で分かりました。
今後、私たちの世代が認知症を発症するころには日本の高齢化はさらに進んでいると考えられ、介護問題なども深刻になってきます。
辻澤さんと森口さんには様々なお話をしていただいたり、疑問に答えていただき、とても貴重な時間でした。
ありがとうございました!
0コメント